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読書自慢『6時間後に君は死ぬ』高野 和明 (著) [読書自慢ノート]

『13階段』と同じ作者の本。
短編集、と思ったら「予知」をテーマにした
オムニバス形式の連作の1冊だった。

『13階段』より軽い、いや、決して軽くは無いが…なんだろう、『13階段』が
汗と泥のにおいの小説だとしたら
『6時間後~』にはそれは無い。
そういう意味では軽い。
しかも「あの、『13階段』を書いた人が」って意外性を感じつつ読んだので
よけいに「軽い」と感じたのだが、
よーく考えたら
ただ軽いストーリーというのは一つも無かったんだが。
「ほろ苦い」どころか
「苦ッ」な登場人物の人生模様が紡がれる。
ま、なんか「いかにも、最近の若いコぉの考えそうな」な感じではあるが、
最後まで続きを楽しみに読み進んだ。

良質なテレビドラマを見終わった満足感、と言いたいが、
こちら、
一部がwowowでドラマ化されたらしい。
(この作者はもともと映像制作が本業なそうな)
でもとりあえず先入観無しで読んだほうが楽しめると思う。

『13階段』高野 和明 (著) [読書自慢ノート]

(江戸川乱歩賞受賞作品)

先日、産経新聞の書評欄でたまたま推薦文が目に留まり、
その推薦文がなんとなく気になって、
同じ日に行った図書館で手にして借りてきた。

2001年に江戸川乱歩賞を受賞して、
当時「40万部のヒット」だったらしいが
私、「話題の本」を読まないのがフツーなので、まったく知らなかった。

以下、「ナニをいまさら」な皆様は
どうかテキトーに読み流してくださいませ。

曰く
「無実の死刑囚を救い出せ。期限は3ヵ月、
報酬は1000万円。
喧嘩で人を殺し仮釈放中の青年と、
犯罪者の矯正に絶望した刑務官。
彼らに持ちかけられた仕事は、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすことだった。
最大級の衝撃を放つデッド・リミット型サスペンス!」

な内容なんだが、

ここまで密度の濃いエンタテイメント小説を新しく読んだのは
10年ぶりくらいじゃないだろうか。
エンタテイメントにも何種類かあると思う。
いわゆるハートウォーミング系な「ゆるい」「ぬるい」も
いいんだけど、
これはその対極を目指す「緻密」なエンタテイメント小説。

受賞後に映画化もされたらしいが
(案の定私は知らないが)
これはなあ、なまじな映画化にはぜんぜん向いてなかったろーなあ。
いっそ連続テレビドラマのほうが向いてそうだけど…。

テーマは一貫して「裁き」であり、
そのテーマの先に死刑制度を置いてるんだけど、
「辛苦」をエンタテイメントでかなり巧妙にくるんであるので、
たいへん読みやすい。
あくまでも「サスペンス小説」としての分をわきまえ、
目を背けたくなるほどの「辛」「苦」は
読み手が目を背けるギリギリ一歩手前で寸止めし、
そしてかなり頻繁にどんでん返しを見せてくれるので、
飽きるヒマ無し。
何より登場人物たちの人間性の描写が非常に深い。
人格の描き分けがハイレベル。

「死刑制度」についてそりゃ詳細に書かれていて
かなり重い話の筈なのだが、
そのへんのさじ加減は絶妙で、ずっとワクワクしながら頁を繰った。

全体のレベルの高さや展開の意外性、「中だるみ」の無さからして
最後の締めの展開はやや「ありがち」な気はしたが、
最後まで途中を飛ばさずに楽しく読みました。
裁判員制度のお供に、ぜひ一度。
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